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西蒲吉田町の六角棒連体メーカー、ヘイワ産業(藤野貫尤社長)が国際宇宙ステーションで使われるレンチを受注、このほど納品した。
「ヘキサゴンソケットレンチ」と呼ばれる工具で、1000分の1ミリの精度が要求された。藤野社長は「ステンレス製レンチの技術が評価されたものと思う。産地のイメージアップにつながる」と話している。
このレンチはステンレス製のピットと呼ばれる棒状の部分と、特殊鋼でできたソケットを組み合わせて使う。大きさは5センチ足らず。宇宙開発事業団から今春、商社を通じて注文があり、国内数社の中から同社製品が選ばれた。ステーションに新たに搭載される設備の組み立て用に使われるという。
注文はピット先端の径が2.990ミリ、3.055ミリ、3.115ミリの3種類で、誤差はマイナス0.025ミリまで、高度な加工技術が必要とされた。3種類1組で10セット納品した。
同社は昨年からステンレス製のさまざまなサイズの六角レンチを製造している。「既に数千セットの納品をしている」(藤野社長)実績がある。技術や生産体制が今回の選定につながった。
藤野社長によると、ステンレス工具は加工が難しいが、さびにくいことから医療、食品、マリンスポーツ関係で需要が多い。
同社ではステンレス製のほかに、磁性を帯びないチタン製六角レンチの製造にも取り組んでいる。
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